ディベート甲子園オンライン開催時のルールに関する通達

2021年4月 全国教室ディベート連盟

1 はじめに

2021年度は例年と異なり、ディベート甲子園をオンライン開催とすることを予定しています。オンライン開催では、ディベート甲子園ルールの想定と異なるため、いくつかの変更が必要になります。また、ルールそのものは変更しないものの、試合の進行上、例年と異なるやり方が必要になる部分もあります。

本通達は、このような、オンライン特有のルール変更や注意点について、皆さんにお知らせするものです。

2 注意の必要なポイント

① 証拠資料の提示

細則A(証拠資料に関する細則)
第8条 各チームは,自分たちの準備時間中に,相手チームがそれまでに引用した証拠資料の提出を求めることができます。提出された証拠資料は,その準備時間の終了までに返却しなければなりません。
第9条 審判あるいは相手チームから,それまでに引用した証拠資料の提出を求められた場合,各チームは証拠資料を提出しなくてはなりません。

例年のディベート甲子園では、紙に印刷された資料を提出してきました。オンラインでは紙に印刷したものを見せることが難しいため、zoomのチャットに証拠資料(出典、引用した文面、中略した文面)を貼り付けることで、証拠資料を提出するものとします。この場合、準備時間が終了しても、証拠資料を返却する必要はありません。

相手チームに証拠資料の提出を求める場合は、準備時間中に声を出してその旨を伝えてください。また、このような呼びかけがありうるため、準備時間中でもzoomの音声が聞こえる状態にしておいてください。

細則A(証拠資料に関する細則)
第3条 試合で引用する証拠資料については,引用する文面(中略した場合は中略した部分の文面を含む)を記録し,請求に応じて提出できるように用意しておかなければなりません。
第4条 試合で引用する証拠資料については,引用した証拠資料を第三者が確認できるよう,出典に関する情報を記録し,請求に応じて提出できるように用意しておかなければなりません。

なお、証拠資料を提出する際に求められる情報は、オンラインでも例年の試合と変わりません。特に、「文面は引用する部分だけでなく、中略した部分も含めて提出すること」「出典に関する情報は、試合で読み上げる部分だけではない(書籍名やページ数なども含まれる)こと」の2点は忘れやすいところなので、注意してください。

また、チャットにテキストを貼り付ける形で証拠資料を提出するため、zoomに接続するパソコン等ですぐに貼り付けられるよう、事前に準備しておく必要があります。

相手チームの請求に対して速やかに応じることができない場合、各審判の判断でマナーによるコミュニケーション点の減点(チームの合計点から5点まで減じることができる)の適用対象となることがありますので、注意して下さい。

② 通信の禁止

細則B(反則に関する細則)
第1条 次の行為があったときは反則として,悪質な場合,審判団の判断でその試合を敗戦にすることがあります。
9号 選手が,試合中に電話・パソコン等を使用して通信したとき。

試合そのものがオンラインで行われるため、

  1. 試合会場のZoomミーティングへの接続
  2. 選手が個別に参加する場合の出場選手間の通信
  3. 接続障害等発生時の主催者への連絡

に限ってはオンライン開催時の例外規定として認めるものとします。

上記以外の通信、例えばインターネット上のサイトを閲覧したり、検索したりする事については引き続き禁止となりますのでご注意ください。

また、試合中にチームの選手以外の者と相談することも引き続き禁止されています(8号)。これに違反した場合、反則負けになる場合があります。

この場合の「相談」には、選手以外の者がチャット等に書き込んだ内容を選手が閲覧する、共有フォルダにアップロードしたファイルを選手が参照する等の形態も含み、反則処分の対象と成り得ますのでご注意ください。

3 通信等に問題が発生した場合の扱い

① 選手の通信等に問題が発生した場合

まず、選手の通信等に問題が発生した場合について説明します。ここでいう「問題」には、その選手の声が他の人に伝わらない場合と、その選手にスピーチが聞こえない場合の両方を含みます。

この場合、問題が発生した選手の担当ステージが終了しているかどうかで、扱いが異なります。担当ステージが終了している場合は、そのまま試合を進行します。

担当ステージがまだ残っている選手に通信等の問題が発生した場合、まずはチームの他の選手から、審判に問題が発生している旨を伝えてください。この場合、他の選手のスピーチを遮ってもかまいません。この連絡を受けた場合、主審は試合の中断を宣言し、以下の順番で対応します。

  1. まず、5分待ちます。この間に当該選手が復帰できる場合は、主審の指示する方法で試合を再開します。
  2. 5分を超えても当該選手が復帰できない場合の対応については主審が判断するものとし、その時点で試合は不成立となり、問題が生じた側の不戦敗という処理になることもあり得ます。

通信に問題が発生し、復帰できた場合の再開方法については、

  1. 当該スピーチの冒頭からやり直す
  2. 中断した時点から再開する
  3. 問題により聞き取れなかった部分のみ再度読み直す

のいずれかの対応となります。

どの方法を採るのが最も公正かつ合理的かは、スピーチの残時間や問題の程度等、発生時の状況を総合的に考慮して決めなければならないため、主審の判断に委ねるものとします。

スピーチの途中から再開する場合、残りスピーチ時間は主審が判断します。

試合が準備時間の途中で中断した場合、その準備時間から再開します。この場合、残り準備時間は主審が判断します。

② 審判の通信等に問題が発生した場合

審判の通信等に問題が発生した場合、主審(主審の通信等に問題が発生した場合は副審)が試合の中断を宣言します。この場合、まず5分程度待ちます。

当該審判が試合に復帰できる場合、中断したステージから試合を再開します。

当該審判が試合に復帰できない場合、予備の審判が居れば、その審判に投票権を移します。また、欠けた審判の役割(主審/副審)については、主審 > 副審1 > 副審2 > 予備審判の優先度で、それぞれ欠けた役割に繰り上がるものとします。

予備の審判が居ない場合、あるいは予備の審判を含めても正規の人数を割った場合、残った審判のみで試合を再開します。この場合、得票数・コミュニケーション点は残った審判の平均を、復帰できなかった審判のものとみなします。例えば、審判5人の試合で1人に問題が生じた場合、残りの4人の投票が肯定側3票、否定側1票だとします。このとき、肯定側3.75票、否定側1.25票として計算します。

なお、肯否の得票が同数になる場合、主審が投票した側の勝ちとします。主審が復帰できない場合は、副審の中であらかじめ決められた者が投票した側の勝ちとします。

試合を再開するとき、残り時間の考え方は選手の通信等に問題が発生した場合と同じです。

③ タイムキーパーの通信等に問題が発生した場合

タイムキーパーの通信等に問題が発生した場合、原則として、審判の一人がタイムキーパーを兼ね、試合をそのまま続けます。ただし、主審の判断により、問題が発生したステージを最初からやり直すなどの措置をとる場合があります。

4 カメラ・マイクの運用について

マイクについては、雑音等の混入を防ぐため、スピーチを行う人のみがONするものとし、それ以外の者は原則としてミュートの設定を行ってください。

カメラについては、出場メンバー(個別に参加している場合は、スピーチしていない者も含む全員)・ジャッジ共に、試合中は原則として常にONするものとします。

ただし、カメラをONすることによって回線が不安定になり、音声接続にも支障が出る場合には、その旨を審判に申告し、カメラをOFFする許可を得て試合の継続を優先して下さい。

できる限りカメラをONした試合にも堪えられるよう、通信容量制限のないブロードバンド回線(10Mbps以上を推奨)をご用意の上、接続テストを十分行ってください。